レッスル小説

書庫開設

 過去に掲載した小説とマンガのまとめページを作成しました。

 書庫・ラ・フクロコージ

 阿呆なタイトルですが、始めから順に読み返したい方(自分含む)向けのページです。

(2009.5.17)
 「レッスル以外の小説」にドラクエⅢ小説を掲載しました。

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体調管理には気をつけてください

♪ア~イキャンストップ(ア~イキャンストップ)

♪ザ ロンリネ~ス(ロンリネ~ス)

♪ど~おしてな~の

♪は~なみ~ずが~ 止~ま~ら~な~い~

…アラサー以上なら元ネタが分かるはずだと私、信じてる!

 ここ数日の気温差にやられたようです。ひどくならないうちに治したいなあ…。

***

「ハクシュンッ!」
「どうしたんですか、吉原さん。風邪ですか?」
「うーん、昨日からちょっとね。寒暖の差についていけなくなるなんて、私もトシね」
「そ、そんなことありません!吉原さんはまだまだ充分若いです!」
「『まだまだ充分』って強調されると、かえってトシを感じるんだけど、斉藤さん」
「あ!す、すみません!決してそのようなつもりは…!」
「ふふっ。分かってるわよ…クシュンッ!」
「大丈夫ですか!?今日は無理せず休まれた方が…」
「そうね…。こんな調子じゃ、みんなにも迷惑だし…?」

 たら~。

「!?ヤダッ!もう…ハナなんか垂らしちゃうなんて、だらしないなあ私」
(吉原さんの鼻水…。とろりと柔らかそうで、きっと水飴のように甘くておいしいんだろうなあ…)
「……見た?」
「………(ボソッ)舐めたい……」
「……え?」
「(ハッ)あ、あの、その…!のど飴でも舐めたらどうかと…」
「そうね。ノドも少し痛むし、そうさせてもらうわ」
(危ない危ない…。声に出してた…)
「ごめんなさい斉藤さん。先に上がらせてもらうわね。(スンッ)何だか、鼻も詰まってきたみたい…」
「ゆっくり休んでください、吉原さん」

(ああ、吉原さんの鼻から直接吸いだしてあげたい…)

***

 あくまでも、赤ちゃんに対するお母さんのような愛情であって、やましいことなんて一切ありませんよ。…多分。

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ドッグカラー・チェーンデスマッチ めぐみVS鏡

「ふふ…よくお似合いですわよ。」
 リング上で鏡明日香が見つめる先には、対戦相手の武藤めぐみが恥ずかしげに首元を押さえている。めぐみのリングコスチュームには通常、皮の首輪がデザインされている。だが、今日はファッションのそれではなく、本物の首輪が嵌められていた。
「今日は千種さんの代わりに、たっぷりとしつけて差し上げますわ。」
 挑発する鏡をきっと睨みつける。
「しつけが必要なのは野良犬のあんたよ!」
 めぐみの首輪からぶら下がる鉄の鎖。鎖の先端は鏡の嵌めている首輪へとつながっている。
 ドッグカラー・チェーンデスマッチ。通常のチェーンデスマッチは互いの手首を鎖でつなぐが、これは首輪にチェーンを結ぶ形式、敗れればまさに負け犬という過酷なデスマッチである。
「確かに野良犬かもしれませんが、仕える相手は自分で選びますわ。」
 瞳を輝かせ、鏡が鎖に口付ける。
「あなたは、私の飼い主になれますか?ふふふ…。」
「そんなのゴメンよ。あんたと遊んであげるのも、これでお終いにするわ!」
 こんな所で時間を潰してられないの。めぐみは心で付け加える。
 親友の結城千種に敗れ、チャンピオンへの挑戦権を失っためぐみにヒールの鏡がちょっかいをかける。いつしか、めぐみと鏡の抗争が団体内で定着していく。そうこうしているうちに千種はベルトを奪取、団体のエースとして着実に成長していった。
 開くばかりの立場の差に、めぐみは苛立っていた。落ち目のヒールと遊んでいる暇はない。こんな色物めいたデスマッチを受けたのも、鏡との抗争を終わらせて、再び千種へ挑戦するためだ。

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桜井千里小説 その8(終) 「プレゼント」

「これが、私…?」
 テーブル一面に広げられた写真の山の一枚を手に取り、桜井千里が唖然と見つめる。
 自分で言うとまるでナルシストのようだが、確かに綺麗だと思う。少なくとも普段鏡でみる自分とは別人だ。
「それにしても…。」
 午前中と午後からの写真ではまるで別人だ。気持ち一つでこうも変わって見えるものなのかと、改めて驚く。
「素人の私でも、使えないって分かるわ。」
 やる気のなかった午前に撮られた写真がまとめて段ボール箱へと放り込まれる。

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桜井千里小説 その7 「リベンジ」

 桜井の打撃がクライを襲う。だが、さすがにクライも一流のストライカー。桜井の攻撃に対応し、自分のペースを取り戻す。試合は互角の打撃戦となった。
「調子に乗るなよ、サクライ!」
「ようやく五分の勝負。…ならば!」
 私はもっと強くなれる!桜井の瞳が確信に輝く。

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桜井千里小説 その5 「覚醒」

 穏やかな空気の中、撮影は進む。
 撮影スタッフの様子を把握できるほどに、今の桜井には余裕がある。ここで、カメラマンの2つ目の言葉を思い出す。
「もし余裕ができたら、ポーズを取っている自分の姿を客観的に思い浮かべて欲しい。そうすることで、作品の完成度は一気に上がるから。」
 意識を全身に走らせる。確かに。今、自分がどのような姿勢でいるのか、はっきりと理解できる。さらに日差しや銀板による光の強さと角度。木々の葉による影の形。シャッター音と同時に作られる、写真の完成図までが頭に浮かぶ。
「こんな格好、初めて…。でも…。」
 普段やったこともないような大胆なポーズ。よくよく考えると恥ずかしいのだが、嫌悪感はない。なぜなら、好奇の視線を誰からも感じることがないのだから、いやらしいことはされていないということだ。
「どんどん良くなってきてるよ。はい、そのまま視線を左に切って。」
 カメラマンの声に熱がこもる。おそらく順調に撮影できているのだろう。
 自分自身、いまだに魅力の有無も必要性もよくは分からない。ただ、彼が満足できる被写体であることだけは確かなのだろう。少しほっとする。
 ならば。
 写される自分自身を把握することで、カメラマンの求めるものが分かるかもしれない。
 意識をさらに全身に集中させる。

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桜井千里小説 その4 「撮影再開」

「右腕をもう少し上げてくれるかな?」
 すすっ。
「はい、そこでストップ。」
 ぴた。
「うん、いいよ桜井さん。その調子。」

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桜井千里小説 その3 「真剣勝負」

「逃げるつもりはありません。」
 休憩時間にまで追いかけてくるということは監視目的なのだろう。カメラマンから手渡されたスポーツドリンクに口をつけ、桜井は視線も合わせずぼそりとつぶやく。
「そんなことは思ってないよ。ただ、モデルさんの人となりを少しでも把握したいから、オフの時間も目を離したくないだけさ。」
 よほど警戒されているなと思い、頭をかきながらカメラマンが答える。

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桜井千里小説 その2 「退屈」

「写真集…?」
 ぽかんと社長の言葉を繰り返す桜井。珍しい表情だ。
「ああ。ウチのメンバーも世話になっているカメラマンからのオファーがあってな。」
 社長が一冊の写真集を手渡す。先輩レスラーを撮影したその本は、確かに水着など露出度の高い格好ではあるが、いかがわしさはなく、同性の目から見ても美しく撮影されている。
「それと私に何の関係が…?」
 桜井には自分と写真集がどうつながるのか理解できないでいた。
「だから、お前をモデルに写真集を作るんだ。次の週末には出発だから用意しておくんだぞ。」
 社長の説明にようやく理解した桜井の顔色が変わる。
「バカバカしい…。私は強くなりたいんです!こんなことやってる場合じゃ…!」
 前日の敗北の記憶が甦ったのか、今にも飛び掛りそうな勢いで叫ぶ。
「ダメだ。すでにOKの返事はしてある。今さら変更はできん。」
 社長はさらりと言ってのける。
「ちゃんとお仕事してくるんだぞ。プロなんだからな。」
 ダメ押しの言葉に、桜井は了承せざるを得なかった。

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桜井千里小説 その1 「スランプ」

「顔をもう少し右に向けてください。」
「視線はそのままで、体を左に回しましょう…。はい、そこでストップ!」
 白いビキニに身を包んだ少女が、指示に合わせて体を動かす。ポーズが固まるたびに響くシャッター音。
 声の主はグラビア撮影を得意とするプロのカメラマン。彼はモデルの少女だけでなく、スタッフ全員に細かい指示を送りながらシャッターを押す。
 南の島での写真集撮影。引き締まりながらも女性的な膨らみを主張する身体、一本に束ねた緑の長い髪。そこらのアイドルなど足元にも及ばない容姿の持ち主は、グラビア撮影とは思えない険しい表情でレンズを睨む。
「こんなことしてる場合じゃないのに…。くだらない…!」
 プロレスラー、桜井千里は早く撮影が終わることだけを願っていた。

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